腎障害(腎臓病)の改善にアルギニンが効果ありという報告があります。特に糖尿病による腎症に効果が高いと言われています。腎臓の働きとアルギニンにはどのような関係があるのでしょうか。
腎臓のはたらき
腎臓は体内の老廃物や毒素の分解、水分調節など生命を維持するために大切な働きをしています。腎臓は体の環境を一定に保つ役割を担っているため、腎臓の働きが悪くなると体に様々な影響がでます。腎臓の機能が低下し腎不全が進行すると体内に老廃物がたまるため、それを取り除くために透析や移植など、何らかの腎代替療法が必要となります。また全身疾患のため腎臓への血流が低下すると数時間から数日の間に急激に腎機能が低下する急性腎障害の状態になってしまいます。
糖尿病性腎症
糖尿病が原因でおこる合併症のひとつに腎症があります。腎症は末期腎不全におちいると生命維持のために透析療法が欠かせなくなります。進行すると腎不全にならなくても血管の病気なども起こりやすくなると言われています。腎症の原因は高血糖や高血圧で、それに加えて高血圧、高タンパクの食生活や肥満なども腎症に拍車がかかります。
腎臓とアルギニン
アルギニンは一酸化窒素を生成する働きがあります。一酸化窒素は血管拡張の作用があるため血流と深い関係があります。一酸化窒素が血管拡張性物質であることが、その作用が障害された場合、腎血行動態の悪化をきたすため腎機能が悪化すると言われています。これらの事よりアルギニンを摂取する事で、腎臓機能の悪化を予防することができると言えます。
まとめ
腎臓は体の環境を一定に保つ役割があるため、腎臓の働きが悪くなると体に様々な影響がでます。腎臓の働きが悪くなる原因は様々ですが、血流が悪くなることも主な原因のひとつです。アルギニンには一酸化窒素を生成する働きがあり、一酸化窒素は血管拡張性物質で血流を促進する働きがあるため腎臓機能の悪化の予防が可能となります。